――惑星オールドラント ――ローレライ教団総本山ダアト。 その地下深くの会議室で秘密裏に 日夜策略を企てている者達が居た・・・。 「六神将秘密会議」 ダアトの中を慌だたしく駆け回る者が居る。 黒の服に対し緑色の髪が良く目立つ。どうやら赤い長髪の男を追いかけているようだ。 「アッシュ!今夜例の部屋で会議があるからね。 夕飯を食べたら来て。ヴァンの命令だよ。」 「ナタリアは来るのか?」 「アタマ大丈夫?二種類の意味で。」 「なっ・・・!誰が!」 「内面と外面両方が危ないよ。言うなれば脳とデコ?」 「ナタリアを馬鹿にするなっ!!」 「いや確実にアンタの事なんだけど。」 「ナタリアが居ない会議なんて無意味だ・・・。そうヴァンに伝えておけっ!!」 「結局何を伝えればいいか不明だし。それに今日ヴァンは来ないよ。」 「来て欲しいのか?シンク。」 「・・・ゴメン、意味が良くわからない。ツッコミどころも。 とにかく会議には遅れず来てね。 あ、でもアッシュなら別に来なくてもいいよ。・・・つーかやっぱ来ないでくれる?」 そう吐き捨てるとシンクはまた駆けて行った。 「どっちだよ!」 「リグレット、夕飯が終わったら会議室に来て。」 「はぁ?何言ってるのお前。」 「うっわ。無茶苦茶イラつく。朝から酒ばっか飲んでさ。キャラ違うよ。」 「当たり前だろう!本来の私はこうだ!こうでなくちゃなっ! ・・・でもあれだ。そう、閣下の前では“明るく可愛くロリらしく”と相場が決まっている。」 「え゛・・・ヴァンてそんな趣味あったの!?」 シンクの顔は驚愕一色に染まった。 あまりのショックに呼吸が詰まりそうである。 「はっ!しまった間違えた!リグレットちゃんショックゥゥ〜〜!」 「間違いで良かったよ。リグレットがそれってキモ――」 「それは導士イオンの場合だった!!きゃわぁーん////」 「導士の趣味ヤバくない!?」 「はうあっ!!知らなかったか?見ていればわかるだろう。 あの人形士の導師守護役を見ていれば。」 「ていうかアレを目指そうとしてるアンタが一番イタイ。」 「目指すのではない。超えるのですぅぅ〜〜!」 「なおさらイタイよっ!あぁ、僕同じ六神将なのが哀しい。 しかもさっきからその微妙なマネ止めてくれる!? 普段の喋り方と必死なマネが混ざってるからとにかくキモイ! 僕いい加減吐くよ!!」 「ちゃはww そうか。お前が一番イタイんだな。」 「どうやったらそう聞こえるのかが理解出来ないよ。」 「そうそう。話の続きだったな。 閣下の前では“ノリ良く天然おもしろく”がモットーだ。」 「続きってその話!?」 「お前は閣下の本質を知らなさすぎる・・・。」 「知りたくないから。」 「閣下は無類のお笑い好きでな。ほら、深夜“エ○タの神様”を見ているだろう。 閣下はお前にボケ担当をして欲しいそうだ。」 「六神将お笑いコンビ目指してんの?」 何故ヴァンの深夜の様子を知っているかはあえて突っ込まないシンクだった。 全てに突っ込んでいると身が持たない。 「それに僕がボケ!?何言ってんの!?正気!? 僕がボケになると、六神将がみんな――」 「天然になるな。」 「リグレット、悪いけど意味わかんない。」 「黙れ!私は天然だ!通り越して天然ガスだ!!」 「もうなんてツッコミしたらいいかわからないよ。 とにかく、今日の食後会議があるからね。」 「脅しているつもりか?」 「・・・いい加減泣きたくなってきた・・・。ぐすん・・・。 うげっ・・・。しかも次アリエッタだし・・・。」 続く♪